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〜防災対策・子育て支援・地域の連携のための取り組みを通じて〜
平成20年3月15日  本郷地区センター
防災対策・子育て支援・地域の連携の3つのテーマで、本郷中央地区支えあい連絡会地域福祉関係者分科会(本郷中央と略す)はフォーラムを開催した。この3つのテーマに共通するのは、「顔の見える関係」づくりを進めることが課題解決のための糸口だと言う発見。5つの自治会から取り組みが報告された。
(1)経過報告と課題
亀澤本郷中央地区社協会長から、昨年は「単位自治会への訪問活動」は福祉活動や福祉課題に関するヒヤリングを行うことを柱とした。2年目の今年は実りあるものにしたい。本日は、各自治会で行っている工夫を聴き、有意義な情報交換の場としたいと挨拶があった。

課題(桂台地域ケアプラザ・楠原コーディネータ)
平成17年度から本郷中央では3つの事業に取り組んできた。目的は、地区内での福祉の現状と展望について共有し、課題解決に向け、協働して取り組んでいく仕組みづくりである。
(1)「自治会訪問活動」
顔の見える関係作りと地域の福祉課題の現状理解が目的で、13町内会自治会から協力を頂き、課題の共有化ができた。
(2)「協働福祉講座」の開催
自治会訪問活動で見えてきた各地域での福祉課題を整理し検討していく為に「防犯講座」「防災講座」「要援護者の見守り支援のためのネットワーク構築」などの講座を開催した。
(3)「協働福祉フォーラム」の開催
それぞれの自治会が抱えている課題は様々である。それらを共有し、課題解決に取り組む為の参考事例にする場にしたい。
(2)自治会町内会から取り組み報告
5つの自治会から、<防災対策><地域の連携><子育て支援>に関して、取り組みの事例発表が有った。
◆湘南桂台自治会(城戸氏)の、<防災対策の取り組み>
  組織を上手く作っても、理事や班長が1年間で交替してしまい継続性を担保する事が難しい。防災ライセンス取得者や家庭防災委員などを新しい防災組織に組み込む事で改善する。緊急時にも通話可能なの通信手段を導入する。シニアクラブは高齢者の把握に力を注ぐ。グループ桂台は災害時の実働部隊となる準備を進める。

◆公田団地桂台自治会(大野氏)の、<地域住民の自主災害対策組織の視点>
  役員の任期が1年なのが問題で、防災組織だけは任期をダブらせる工夫を入れ1年半を任期とした。災害時には災害対策本部を設置し、全ての自治会権限を委譲し執行の責任を災害対策本部が負うものと定めた。

◆桂台団地自治会(狩野氏)の、<高齢者見守りグループについて>
  見守りグループは自然発生的にできた。電話や自宅訪問の方法で見守っている。シニアクラブ(美のり会)は活発で、メンバーの状況が常時把握できる。参加しない人に対して、さりげなく見守るという視点を持つ。今後この活動を災害要援護者支援システムに拡大していく事を検討している。

◆グリーンテラス本郷台自治会(徳野氏)の、<「おやじの会」活動紹介>
  会のスローガンは「子どもたちの故郷づくり」組織の規約はないが一旦始めた企画は全て継続している。幼児、小学生の組織があり、盛りだくさんの楽しめる企画を立てている。皆が喜んでくれる企画を行いながら楽しく手作り実践している事が成果につながっている。

◆湘南ハイツこどもプロジェクト(菊地氏)の、<「こどもプロジェクト」の活動>
  湘南ハイツおよび近隣の小中学生の健全な育成を目的に6年間活動を続けている。1月餅つき大会、1月落ち葉拾い、7月キャンプ、10月文化祭屋外イベント協力、3月記念植樹。PJメンバーは10名と少ないが、意志のある仲間が集えば継続できる。
(3)後半のパネルディスカッションでは、
顔の見える関係づくりのために私達ができることと、題したパネルディスカッションが行われた。内海氏(横浜プランナーズネットワーク)、野村氏(本郷中央連合町内会自治会会長)、鮫ヶ井氏(タウンニュース栄区編集室編集長)、杉澤氏(栄区役所福祉保健課長)らの多彩なメンバーと、報告者参加者との意見交換が行われた。

◆今回のフォーラムのまとめ(内海氏)、
役員のなり手がいない、役員が1年交代のため継続した取り組みを行うことが難しいという声がよく聞かれる。報告の中でのヒントとして、テーマ別に(任期の無い)組織を作り自治会はその組織と連携しバックアップしていく試みが有った。これは使えるのではないか。個人情報保護法を盾に地域に関わらない人が増えている今、顔見知りが声を掛け合える土壌を作る事が大切である。今回の報告から将来方向が幾つか読み取れた。今後は、自治会活動に従来の仕組みにないプラスアルファした新しい試みを加えて行かなくては更なる発展は出て来ないのではないかと思う。
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