思春期講座2008 第1回 2008年6月27日開催桂台地域ケアプラザ
とどけ〜 この思い 親の願い
「子どもに一歩近づこう」
揺れる子どもの心を受けとめるために・・”親そだち”への応援メッセージです!
講師 スクールカウンセラー
臨床心理士
ビヒャルト千佳子 氏

思春期の子どもを持った親の最大の悩みは、子どもとの意思疎通が円滑にできない事です。 まるで違った世界に行ってしまった子ども、厚い壁に囲まれてしまった子ども、手の届かない高い場所に行ってしまった子ども。
悩みの渦中にいる親達に、「そんなに悩みなさんな!、解決の方法はいっぱい有りますよ!」と呼びかける臨床心理士ビヒャルト千佳子氏。子どもの悩みに「名前を付けて」「文字にして」眺めてみては如何かと提案された。

例に出して言われている事一つ一つは心に突き刺さる。日常私達は臨床心理的な思考をしているわけでは無いので、そんな簡単な事の組み合わせで解決出来るのかと驚く。でも仰る通りだなあ! が今日の結論。先生の話は、心理的な交錯が多く、ここで文字にするのは難しいが、強引に書いてみました。会場は、若い母親の出席が圧倒的に多く、いつもの桂台とは全く違った雰囲気だった。

◆最近の子どもの心理状態
「TVの世界と現実の世界」が同一面になり区別が付かない。 見える世界はパソコンの「壁紙」状態で、簡単に変える事が出来ると錯覚している。 子どもは、近代文化(ゲームやTVや雑誌など)の影響で容易に心にふたをする。

◆子どもの悩みを聞き出すテクニック
「共感して聴く」事が大切。悩みを言語化する、一緒に考えて文字化してあげる。 悩みに名前(文字にして)をつける、名前が付いたら解決策を探し易くなる。

◆殻に閉じこもる最近の子ども
子どものカラ(殻)(世界)と親のカラは違う。 親から子どものカラを開ける手段を学べ。

◆最も大切な事
『向かい合って対話する事』。距離の小さい内から「向かい合って」「語り合う」「対話する」事が最も基本的で大切な事。最も基本的な事です。
(言い訳)講座は、かなり雄弁な形で進められました。とても私ごときの力では文字にできません。桂台ケアプラザは毎年「思春期講座」を開催しています。是非出席されて、ご自分の言葉で先生の話を持って帰って下さい。そして、子どもの成長で一番大事な「思春期」と向かい合って下さい。(記者)


思春期講座2008 第2回 2008年7月4日開催桂台地域ケアプラザ
とどけ〜 この思い 親の願い
「子どもに安心・安全な情報教育を」
ケータイ・ゲーム・ネットの氾濫から子どもたちを守るのはあなたです!
講師 内田洋行
教育総合研究所
浅川大二郎 氏

携帯電話(ケータイ)の利用には、有効な面がある反面、子どもたちがいろいろな犯罪に巻き込まれるなどの問題発生ケースが多くあります。ケータイにかかわる問題点と親がどのように対処したらよいかを、分かりやすく解説して頂きました。

◆問題点
ケータイを所持する子どもは、小学校5年で19%、中学校2年で43%と多いが、親の多くは自分の子どもたちが、ケータイを利用して何をしているかを理解していないところに問題があります。 例えば、10代が中心で1,053万人以上の会員を持つケータイ専用サイトの「モバゲーTOWN」があります。仮想の自分の分身を作り、仮想通貨で仮想の土地や家を買い、そこで仮想の生活を実現させてしまう。これに没入、仮想の世界に入り込んでしまい、現実の生活に大きな支障が生じてしまう例が多く見られます。その他、裏掲示板(学校裏サイト)や出会い系サイト、多くの子どもが個人情報を無防備にさらけ出してしまうなど多くの問題点があります。
◆対処方法
  • 子どもがケータイを利用して何をしているのかに関心を持つ
  • 親としての考えをきちんと示す
  • 利用時間や利用方法の約束をきめる
  • 「何かあったらケータイを取り上げる」は禁句
  • 「出会い系サイト」等危険性もあることを話し合う
  • ネット・ケータイの無料教材を利用し、親子で勉強する



講座で紹介の有ったテキスト
(教材:http://www.ict-media.net/)

◆被害に遭ったときの対処
  • まず身近の人に相談
  • 契約にかかわる金銭トラブル → 各県の消費生活センターへ
  • ハイテク犯罪による被害相談 → 警視庁ハイテク犯罪対策総合センターへ
    03-3431-8109(8:30〜17:15)