6月29日(金)
第4回講座
講師:関東学院大学 准教授
 大豆生田 啓友氏
大学で保育学を教えている保育の専門家が、現実に自分自身も3人の子供の育児に携わり、お集まりになっているお母さん方と同じように悩みに悩んできた実体験を交えながら、保育についてお話され、多くのお母さん方の共感を得ました。

ご自身の体験を交え、
話される 大豆田氏

講習風景
昭和初期の子育て。例えば漫画「サザエさん」一家の場合、タラちゃんの保育にはお母さんのサザエさんはもとより、おじいちゃん、おばあちゃん、兄弟のような存在のカツオやワカメちゃん、お隣さんから御用聞きさんなどなど多くの人々が関わっていましたが、生活スタイルや生活環境の変わった現代では、お母さん一人に集中、お母さんがいつも子どものそばに一緒にいなければならない異常な状況になっている。

保育は、理屈ではわかっていても、「不安がいっぱいで本当にこれで良いのか」と、葛藤にさいなまれることが、専門家でも多々あるのが現実の世界です。子どもにも親にもそれぞれ個性があり、問題解決の方策もそれぞれのケースで一つ一つ異なりますし、解決はそんなに簡単なものではありません。「時が満る」の言葉通り、いつか急に解決の時が来るものです。
自分の子どもを他の子どもと比較して、不安になったり、自分の思うように育てられないなどで不安になり、ひとりで悩んでしまう。お母さん方には、この悩みを話し合える人、分かってもらえる人が必要です。一番助けてほしいと思う相手は、やはりお父さん(夫)です。お父さんはお母さんの大変さに気付いていないのが現状です。お母さんはお父さんに手助けしてほしい事を伝える必要があるし、お父さんは「仕事が大変だ。だからできない。」ではなく、どんな小さなことでも良いから、まずやってみることが必要、やってみれば、このことで、必ず何かが変わってくるはずです。
日頃生活している地域には、母親同士が交流する何らかの「場」(「集いの広場」や「子育てサロン」など)が多くありますので、こうした場でいろいろな人と交流することも非常に大切なことです。 子育ては、一人でしているのではない、父親をはじめ地域の人々を含め多くの人が関わっているのだという意識を持つことも大切なことではないでしょうか。

子どもを遊ばせながら聴講するお母さん達
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