日 時 2月9日(14時〜16時)
講 師 横浜市青少年相談センター
仲西 裕子
(なかにしゆうこ)
参加人数 12人
1 悩みの必要性、症状の意味
〜不登校の事例から〜
不登校は、誰にでも起こりうる交通事故のようなものと言われています。子どもたちが消耗した心を守る状態、表現手段として、不登校という方法をとらざるを得なかったと考えられます。ですから、不登校という症状は、心のサインでもあるのです。
また、その期間は、子どもにとっての課題を乗り越えるために必要な一過程とも考えられます。そのため、その症状をすぐに取り除いたり、ただなくせぱよいのではなく、一緒に悩むこと、本人が考え、納得すること、実際に体験することから自信をつけていくことが必要です。行きつ、戻りつしながら、時間をかけて少しずつ変化(成長、改善)していくものなのです。
このことは、ことば、不登校・ひきこもりの問題だけでなく、家庭内暴力、万引き、援助交際、自傷行為などにも通じる点があるのではないかと思います。
2 周囲にいる人たちの協力
父母(あるいは、家族、親役割をとっている人たち)の協力、団結は、症状を出している子どもの変化に繋がります。
そこで、センターでは青少年だけでなく、保護者の方々にも継続的な相談を行い、課題の解決のお手伝いをさせていただいています。
3 自分を大切にすること、いのちの大切さ
これは難しい問題です。青少年たちに問われたとき、私自身、未だに明確な答えを持っていなかったことを教えられ、きちんと説明することができていないと思います。
死にたいと思う子、自分を傷つける子、暴れてしまう子。こちら側も不安になってしまい、何とかやめさせなければと動揺し、慌ててしまうのは当然ですが、子どもがどうしてそうせざるを得ないかを考えてみてください。考えながら、子どもの本人の思いを聴き、受け止めた上で、してはいけないこと、して欲しくないことを伝えてください。家族だけで抱えるには、かなり大変なこと小児・児童精神科や思春期に詳しい精神科を〜など)にぜひ相談してみてください。
暴カが激しく危険が伴う場合は、一時的に逃げることも考えます。暴力を振るって要求を通すこと、相手を傷つけることが、返って別の落ち込みを生み出すことも少なくありません。周りの人を守るたけでなく、子ども自身を守るためにも大切なことです。近所の人、区役所(ソーシャルワーカー)、警察(生活安全課)にも協力を求めることを検討してください。 以上