第3回 
〜今「イイ子・フツーの子」があぶない!?〜

「うちの子に限って!」ではなく、
「もしかしたらうちの子も?」と不安を感じませんか?

日  時   3月2日 (14時〜16時) 

講  師   千葉保護観察所  
       観察第2課長
       吉田千恵子
       (よしだちえこ)

参加人数   13人

 以前は事件が起こると、「まさか、うちの子が・・・」、と親は思ったものですが、今は「ひょっとしたらうちの子かも・・・」と考えるような時代になっています。万引き、覚せい剤、売春、親父狩り、おれおれ詐欺など、誰もがその事件に遭遇する可能性があります。犯罪や非行が生活領域に入り込んでいて、特別な出来事ではなくなっています。背景として考えられることは、不良文化とそれ以外の境界線のボーダーレス化、価値観の多様化によるモラルの低下、社会環境の変化(例えば店舗の大型化、車社会、放置自転車の増大、コンビニの出現)携帯電話による交友関係の拡大、メディアによる情報の氾濫等があげられます。
また、子どもたちはいじめとか仲間はずれを恐れて、仲間の目や評価に非常に敏感な傾向があり、行動がそれに左右される場合があります。仲間とつながっていたい、自分が何をしたいのかわからない、生き生きと楽しかったという思いをした経験がない、そんな生活をしている子どもたちが増えているように思います。現代の子どもたちは簡単に非行に走っていく危険な社会に生きているのです。
しかし、テレビ等による報道量が昔に比べて増えているので、さも多くなっているように感じますが、
昭和21年から平成15年までの少年の凶悪事犯検挙人員数は増えてはいません。
今まで、色んな子どもたちを見てきましたが、どんなに荒れた子どもでも、17歳くらいになると落ち着いてきます。逆に18歳になって、しっかりと仕事をするようになる例が多くあります。こんなことを言うと御幣がありますが、学校に行っているから安心というのではないのです。データによれば犯罪を起こす子どもの3分の2は学校に通っている子どもたちだからです。
親としてできることは何でしょうか。特効薬はありません。一人ひとりの親子が悩んでいけなければいけない世の中です。大事なことは、絶対にいけないことは、親が体をはってでも止める覚悟を持つことであったり、アンテナをはって、親が開かれた状況にいるかどうかを考えてみてください。

その後、出席者が2つのグループに分かれて、1時間ほど意見交換をしました。
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